ウイスキープロフェッショナル真壁選手のウイスキー講座

真壁伸弥 選手

サントリー酒類株式会社勤務。ラグビー部サンゴリアスに所属し、ラグビー国際大会の日本チームであるサンウルブズにも参加。現日本代表。ウイスキープロフェッショナルとしてウイスキーのセミナー講師「ウイスキーレクチャラー」の資格を保有し、ウイスキー文化の普及、啓発活動に力を入れている。

ウイスキーの味わいは広くそして果てしなく、深い

お酒で初めて心から美味しいと思えたのがウイスキーでした。それまでビールもウイスキーも特に好きではなかったんです。それが大学時代、興味本位でバランタインのブルーを飲んでみた時に衝撃が走ったんです。「何だこの甘さは!」。あの瞬間から猛烈にハマっていきました。探せば探すほど、自分の好きな香りに出会える。シングルモルトは、原料や作り方はほとんど同じでも、出来上がりに同じものなど存在しないんです。作り手は、毎回、勉強や挑戦の繰り返しと唸る。だからおもしろいんです。それと、ウイスキーはただの酔うための酒でも、人間関係を潤滑にするためだけのものでもありません。ボトル一本一本にエピソードがあり、蒸留所の魂と歴史が詰まっています。命の滴がポットスチル(蒸溜釜)から落ちてきて「美味い!」と人に言わせるまでに何十年もかかるのです。その間作り手は、その命の滴を懸命に守ります。私は、ウイスキーは刻(とき)を飲む、歴史そのものを飲むものだと思っています。だから、学べば学ぶほどに味が深まっていくのです。

 前置きが少し長くなりましたが、果てしなく深い、真壁伸弥のウイスキー講座スタートです!

1限目_真壁流の作り方水割り編_一見シンプルで簡単に見える水割り。一手間加えることでウイスキーに丸みが増し、とっても美味しくなるのです!
step2

ウイスキー30mlに対して、ミネラルウォーター40mlをワイングラスに注ぎ、空気を含ませるようによく混ぜます。

step1

ミキシンググラスにロックアイスとミネラルウォーターを入れて混ぜ、水を捨てます。この作業を3回ほど繰り返すことで氷の角が取れます。3回目に洗った水は捨てずに取っておきます。

step3

<STEP2>のミキシンググラスに、あらかじめ割っておいた<STEP1>を入れてステア。ウイスキーとロックアイスが静かに溶けていきます。

step4

ロックグラスに新しく氷を入れ、<STEP2>で取っておいた3回目の水を入れて混ぜ、同じように氷の角を取る作業を行います(洗った水は捨てます)。最後に<STEP3>のウイスキーの水割りだけ(氷は入れない)を注いで出来上がり!

1限目_真壁流の作り方ハイボール編_最近女性や若い人たちにも人気のハイボール。こちらもちょっとしたひと手間で、驚くほどおいしくなりますよ!
step1

グラスいっぱいに氷を入れ、マドラーで混ぜしっかりグラスを冷やします(目安は13回転半くらい!)。ここで溶けた水は捨てておきます。

step2

ウイスキーを注ぎます。ウイスキーとソーダが1:3、または1:4の割合が基本です。ウイスキーを注いだら溶けた分の氷を追加し、マドラーでぐるぐると回してウイスキーを冷やします。さらに、溶けた分の氷を追加します。※ウイスキーをしっかり冷やすのは、アルコールと水(氷や炭酸)が混ざるとき、希釈熱が発生しグラスの中の温度が上がってしまうため!

step3

ソーダをグラスの脇からそっと流し込みます。この際、ソーダがなるべく氷に当たらないように気をつけてください。氷にソーダが当たらないようにすることで、炭酸が抜けるのを防ぎます。

step4

最後にマドラーでウイスキーとソーダを混ぜ合わせます。混ぜるのは氷を一回持ち上げる程度で充分。混ぜすぎると炭酸が抜けてしまうので注意してください。これで、美味しいハイボールの出来上がり!

3限目_ウイスキーカクテル編

ラスティーネイル

名の由来は「錆びた釘の様な色」と言われますが、使うリキュールの歴史からしても、もっと奥深い意味がありそうなカクテルです。ドランブイの甘みが前面に出て、スコッチの味に影響するので、スコッチの銘柄によって量は調整してみてください。

材料名: スコッチウイスキー 45ml
ドランブイ 15ml

ハンター

ハンターといっても「狩人」ではなく、このカクテルの場合は「都会の夜を狩る」という意味。色は深みのある赤で情熱的ですが口当たりは甘め。なんとなく名前の意味が分かる気がします。カクテル言葉は「予期せぬ出来事」。ここ一番の日にぜひ!

材料名: スコッチウイスキー 40ml
チェリーブランデー 20ml

キングス・バレイ

日本人が作ったカクテルで、ライムがとっても爽やか! ウイスキーっぽくない、色味のよいカクテルなので、女性にもオススメです(アルコール度数は高いのでお気をつけください)。ライムを多めにするとアルコール度数が弱くなり、飲みやすくなりますよ。

材料名: スコッチウイスキー 45ml
ホワイトキュラソー 10ml
ライムジュース 10ml
ブルーキュラソー 1tsp
(ティースプーン)
4限目_相性バツグン!真壁流のつまみ方_ウイスキーのマリアージュカクテル編
和食と「知多」の水割り

素材の特徴を活かす和食には、「知多」の穀物由来の風味がぴったり。主張しすぎず、料理にそっと寄り添います。「知多」の水割りにはそら豆などもあいますね。

揚物と「角」のハイボール

「角」の香味は油に馴染みやすく、またハイボールの炭酸が油を洗い流し、蒸留由来のスッキリとした後味が、揚げ物などとの相性抜群です。
唐揚げ、バンザイ!

いぶり漬と「ボウモア」のハイボール

「ボウモア」をソーダで割ると、思いのほか、まろやかな味になるんです。これに合わせたいのは、いぶり漬け。びっくりするぐらい相性は抜群! イチオシです。

バーをもっと気軽に楽しもう!

 バーっていうと敷居が高いと思われがちですが、実はそんなことはありません。確かに敷居が高い店はあります。でもほとんどの店が、気軽に入ることができますよ。実際、体がデカく、あう服がない私はいつもTシャツにジーンズ、だったりします(笑)。ただ最低限のルールはあります。当然ですが、酔って場の雰囲気をこわしたりしてはいけません。でもそれさえわきまえていれば、問題なし! バーは、会話を楽しんだり、ひとりの時間を愉しむには最適な場所です。初めての時は何を頼んだらいいか分からないかもしれない。そんな時は予算を伝えれば大丈夫。その予算内で、バーテンダーさんが美味しいお酒をつくってくれますよ。